まだ昨日のもろもろから、立ち直れんワシ。
まっこと年じゃの。
空港に着いたワシら。
時間までマミーに水を飲ませたり、散歩させたり。
マミーは走ったり、ワシらに甘えたり。
まず那覇まで送る手続きをしたんじゃ。
太郎さんが乗り継ぎ時のお世話をしてくださるということで。
ところがいざトラベルキャリーに入れる段になって問題勃発。
マミーが嫌がってのぉ。当然じゃが。
オヤツばらまき作戦で何とかいれたものの、入り口扉をガリガリガンガン。
このキャリーは輸送手段に困るワシに、わんわんクラブさんが貸してくださったもので、既に先輩ワンコらによって扉付近は弱っておる。
おまけに、テンコーマミじゃから、これはもう脱出は時間の問題か!とワシらも事務所の人達もそう思った。
キャリーを更に輸送用ネットに入れて、万一扉が壊れた時を想定して、ネットの口元は何十にもグルグル巻きにされ、その上からガムテープをグルグル巻いて、まさにイリュージョンセットのような有様。
ワシはネットとキャリーのすきまから、オヤツを押し込んで
「マミー、お願いだからおとなしくしてて。」
話しかけながら、オヤツを入れ続けるワシ。必死で取るマミー。
既に出発30分前をきっておった。
ここでワシらは決断したのじゃ。
那覇でいったん降ろすのは止めて、里親さんの空港までそのままで行こうと。
入れっぱなしのリスクより、もう一度入れ直すリスクの方が大きいと判断したのじゃ。
「すみません!行き先変えます!!」
事務所の人に頼み込んだ。
田舎の良い所じゃと思うが、困りながらも変更に応じてくださった。
那覇で降ろされることは降ろされるのじゃが、空港外へ出ないで、そのまま荷物として待機。
変更して追加料金を払って、もう出発10分前。
「それでは運びます」
もう一度ネット越しにオヤツを入れ続けるワシ。
「そこに入っていたらいい所に行けるから。ドンドンしないで。今度出る時は優しいパパとママが待ってるから。ねっ、がまんして」
ドンドンは止めて、必死でワシの手からオヤツを取るマミー。
二人がかりで運ばれて行った・・・ワンともキュンとも言わなかった。
書いておるだけで号泣じゃ〜
それでも幸せになるために出発したのじゃから、気を取り直してワシらは帰ろう。
車に戻って、マミーのいない車に戻って、気付いた。
あの子は
なんだと。
いつもニコニコして、自ら輝きをまわりに発散しておるのじゃ。
それであの子といると幸福なんじゃ・・・得難い犬。
マミーを捨てたバカヤローは一生二度と幸福にはなれんじゃろ。
マミーの里親さんは一生輝くような幸福感に包まれるじゃろ
。
話がここで終わればまだ良かったのじゃ・・・
ところがどっこい、ここからが佳境。
せっかくじゃが那覇ではお世話していただけないのを太郎さんに伝えると、
なんとそれでも事務所まで様子を見に行ってくださると。
なんて、なんていい人なんじゃ〜
それで4時頃、里親さんに「途中のお世話なしに行きますので、すぐお水など飲ませてやってください。うんぬん」と連絡。
そのちょっとあと太郎さんから緊急電話。
「目的地の天候不良で、飛ぶけれども着陸できなかったら福岡に行くと言ってます!」
ガ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン
頭真っ白。
続いてANAからも電話。
福岡? 福岡って?? 最寄りでも何でもない・・・
目的地へは明日って・・・・ マミーはどうなるの!!!
その時買い物していたスーパーでワシは泣き出してしもうた
。
石垣におるワシは夜になってから福岡に行くことなんてできんのじゃ。
じゃが、泣いているわけにはいかん。
マミーを那覇に残すか、運を天にまかせて目的地まで行かせるかの決断を、すぐにせねばならんかった。
太郎さんが「あんなこと言ってるけど、着陸できると思います。行かせましょう。」と力強く言ってくださった。
現場の空気というのがある。
太郎さんがその場にいてくださったからこその意見じゃ。
それに那覇に残しても、問題は大して変わらない。
里親さんにすぐ事情を話し、万一最悪の事態になったら、福岡まで行ってもらうよう頼んだ。
ワシよりは近いからの。
太郎さんによると、マミーはキャリーの上からネットをかぶせられた状態で、更に大型のケージに入れられていたそうな。
さすがテンコーマミー。そこまでANAに恐れられるとは。
でも吠えもドンドンもせず、おとなしくしておったそうじゃ。
さすがポジティブマミー。
太郎さんがその状態でもお水をあげてくださって、マミーは飲んだそうな。
太郎しゃん、ほんとにほんとにありがとう〜〜
愛してまーす!
もし太郎さんがいてくれなかったら、
ワシ、この緊張を持ちこたえることができんかったじゃろう。
出先では情報がないので、いそいで帰宅してインターネットでチェック。
目的地の雨はそれほどではない。
雨雲はもう通過しようとしてるし、到着予定時間に豪雨の可能性はなさそうじゃ。
ANA、コラッ!大げさだぞ!マニュアルより、最新情報を見ろよ!
しかし油断はできん。
それからはANAの運行状況をずっとチェック。
いつまでたっても「福岡空港に行く可能性があります」の備考が消えん。
99.9%大丈夫と思うものの、心配やら淋しいやらで涙がとまらんのじゃ。
ハラハラドキドキ、運命の到着予定時刻。
5分前になっても備考が消えん。
2分前にようやく福岡空港が消えた!!
これでもう安心。
そして「到着済み」の文字が。
パパに伝えようとして声が出ない。もうその場で号泣
。今度は安堵の涙じゃ。
そこへ太郎さんから電話が。
同じものをずっとチェックしていてくださったのじゃ。
「よかった!よかった!」と二人で電話で泣いたんじゃ。
ANAからも「無事到着しましたので」と電話が。
実はANAは那覇からも電話してくれたし、太郎さんとの連携も臨機応変に取ってくれたし、とっても対応が良かった。
それから15分後ぐらいに、ついに里親さんから電話。
「元気です。しっぽふって出てきてくれました。すごくカワイイです!」
ナガ〜イ、ナガ〜イ、マミーの旅が終わった。
これでもう大丈夫。幸せになれる。
ここまで書くだけで、昨日と同じぐらい泣いてしまった。
またパソコンが見えんくなってしもうたわ。
年寄りはもう出番がないのぉ。
あとは若い里親さんにまかせて、マミーの幸せを祈るのみ。
ワシは退場させてもらうこととしよう。どっこらしょっと。。。
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