ケンの近況
7月ぐらいから呆け始めて、半年。
現在のケンの様子をお知らせします。
というのも、9月にお願いしたアニマルコミュニケーションで
「こういうボクの姿を見て、次の人に伝えられることもあると思うから学んでほしい。」
と言ってたからです。
痴呆、認知症といっても、十人十色で、人間だけでなく犬も個体差があると思います。
あくまでもケンの場合ですが、こんな感じで進行したよ、ということを。
といっても、ほぼ一気に進んだので、進行状況とかうまく説明できません。
7月後半
*耳はほぼ聞こえない
*目も見えにくいようで、本犬も気にしている。特に夜は見えないらしい。
*興奮すると、ものすごく大きな声で騒ぐ。吠えるだけでなく「オヒャオハワワホヒャキャオ」みたいに何か叫んでる。
*しょっちゅう、ピーピー鼻鳴きをする。
*これまで滅多にいかない浴室に入り込んで固まる。
*散歩中に時々方向がわからなくなる。
しかし、途中で止まってぼんやり立ち尽くすことも多く、抱っこ移動も当たり前。
水を飲むのが難しくなった。
水を飲む位置、高さの特定ができないようで、場所に行き着いても結局フラフラして水をひっくり返す。
ひっくり返らず、かつケンが飲める高さ、形を試行錯誤。
(今、この写真を見ると泣きそう)
夜はちゃんと寝る。
食欲はずっと旺盛で、好き嫌いも忘れてとにかくなんでも食べる。
こちらからの呼びかけはほぼ何もわからない。自分の名前も含めて。
無表情だけど、時々こちらを認識した顔をすることがあった。
ケンが入る隙間を埋めていく。
でも、隙間に入るのはケンにとって楽しい?ことらしい。
上記アニマルコミュニケーションはこの頃やってもらった。
「<ケン>
*視覚はぼんやりとしか見えない。見えてもあまりわからない。
*歩き回るのは、動いている方が落ちつく。止まっているとムズムズする。歩いているのを見てほしい。
*散歩は、外に出ると情報処理がうまくできなくて混乱する。すずの後をついていけばいいのに気付くと歩ける。
*自分でもこんなに早く体がついてこなくなるとは思わなかったから、ちょっとびっくりしてる。お仕事の手伝いができなくなってごめん。でもこういうボクの姿を見て、次の人に伝えられることもあると思うから学んでほしい。
*ありのままの姿を受け入れるってことは、お母さん達がオロオロしちゃダメって意味じゃない。悲しんだりオロオロしたり怒ったり、普通にしてて。
*この家で、みんなでいっしょに暮らしてきて、すごく幸せだったし、今もお世話されてるのがすごくうれしい。ほんとに大好き。」
10月
徘徊・鳴き・吠えはひどくなる。同じ場所をグルグル回り続ける。
こちらを認識した目をまれにでもするのは10月が最後。
散歩も1日1回、ムリヤリ連れ出す感じになっていた。
前へ歩けない。
夜は寝てた。
11月
ぶんぶんのカートをいただく!
おかげで1日2回散歩に行けるようになり、行動範囲も広がり
ケン自身が上手にカートを利用して、乗ったり降りたり。
他の犬のニオイがいっぱいする場所に連れて行けば、まだこういう表情を引き出すことができた。
自宅では室内でも庭でもまったく無表情。
庭も斜面をのぼることはできず、下の平らな方だけをひたすらグルグル。
12月
もうどこへ連れて行っても、笑顔を引き出すことはできない。
ぼんやりと焦点のさだまらない顔をしている。
徘徊と食欲旺盛なので、体重も減らず、筋肉もそれほど落ちてない。
ただ、頭だけがまったく呆けている。ほぼ何もわからない。
ご飯を食べさせるのも一苦労。
食欲はあるが、認識がうまくできないよう。
食べ始めても、頭を動かすと、もうわからなくなる。
散歩で歩くといっても、グルグル回り続けることが多い。
犬のニオイで覚醒すると50mほどは前に向かって歩ける。
呆けて早々の夏から、フラフラ歩いては、他の犬にぶつかったり、踏んづけたりし始めた。
最初はとまどって、怒ったりしていたすずやタイもだんだん慣れて、「どうやらケンはこういう犬になったらしい」と受け入れ
ぶつかられても、嫌な顔はするけど怒らず、そのままじっとしているか、場所を譲るかしてくれるようになった。
アミは、こういう感じでじっと知らん顔をしている。
壁にぶつかったり、犬にぶつかったりして、そのまま立ち尽くしていたり
あちこちにゴツンゴツンぶつかりながら、ひたすら歩き回ったり。
すぐに吠え出す事も多く、トイレか、お腹すいたか、散歩催促か、と分かる時もあるが
ほとんどは理由が分からず、そういう時は「またクレームか。このクレーマーおじさんめ〜」と
抱っこしてあやすことにしている。
雨が降ってなければ、庭に出す。
庭を徘徊してる間は静かなことが多い。
それでも吠えが止まらないとまた抱っこ。
こういう顔してる。
ほおずりしながら「ケンちゃん、かわいいケンちゃん、好き好き!」と伝える。
私達が食事かTVを見ていたりするときは、二人の間でいさせると、ぐっすり眠ってしまう。
やはり不安なのだろうか。
漠然とでも、私達といることが安心に繋がるようなのはうれしい。
夜も、ずっとリビングの犬ベッドで寝ていたが、12月から隣で寝させることにした。
夜中に何度も起きていくのが、私自身つらくなったから。寒いし。
朝まで眠っていることもあるし、夜中に2-3度起こされることもある。
以前は散歩でマーキングするために、あまり庭でオシッコすることはなかったけれど
呆けてから、散歩でマーキングしなくなり、大小排泄回数は増え
1日に4-5回かな。時に夜中や明け方にもある。
吠えて知らせてくれるので助かる。
みなみは最後までお互い意思の疎通があったけど
あれほど豊かに喜怒哀楽を表情で伝えていたケンが、
いつもボンヤリ顔をしているのは、けっこうこたえる。
でも、ケンは毎日食べて、出して、歩いて、吠えて、元気に生きている。
ある意味、規則的な生活である。
この半年のケンの様子をまとめてみました。
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コメント
大儀でございます。
ケンちゃんは体はこの世界のまま、首から上だけ他の世界を覗いているのかな
だとしたら、そっちの世界も結構楽しい世界なのかもしれない
それから、周りの犬の反応がとても興味深いです
「家族」ってカンジです。
投稿: みん | 2021/01/07 23:06
ああ、ケンちゃん…
隣で朝まで眠れる夜が、少しでも多いですように!
投稿: ふるる | 2021/01/08 10:41
似ている症状ありました。水がわからなくなり公園でもどこでも容器をちかずけて飲んでいるとまず一安心
フードはふやかして手にの平で食べ始めたらソロつと、容器に誘導したり。自分の所には決して
排便やおしっこはしないのでとおぼえや、叫び声で夜中で教えてくれるのはいいのですが。
目が回るほど散歩はくるくる右回りでした。
獣医に相談すること何回も。ついにわれらが倒れそうとみて安定剤のようなもの考え抜いて出して、
決まりはないから様子見でのませてということに。
体重はあまり変化ないでしたがやはり見えないとこで
老衰が始まってたのですね・。
触ってあげてるとしあわせそうでした。よりそうしかなかったです。
投稿: アンナのママ | 2021/01/08 12:45
>みんさん
まさに「頭だけ別世界」という感じです。きっとそこでは隙間が光輝いているのかもしれません。徘徊中、私達のところに戻ってくると「お帰り〜」と声かけてます。
他の犬達の反応変化は私達も興味深いことでした。いちいち怒らないので助かっていますが、時々「コラ!」みたいに思わず声がでてしまうこともあるようで、その辺も家族ぽいですよね。
>ふるるさん
私も朝まで眠ってくれる夜が多いことを心から願っています。
そしたら、あとはなんてことはないのですから。
>アンナのママさん
やはり水とフードが一苦労でしたか。
ほんとに目が回る高速グルグルですよね。リードがねじねじになります。
リード離すと、どこかに落ちそうだし。目が離せません。
うちも獣医さんに相談しながらやってます。
高いサプリを勧められるだけなんですが。。。
投稿: 藍mi-goro | 2021/01/09 13:00