右巻き左巻き
(種名を追加しました)
皆さん、次の二枚のカタツムリの殻をご覧ください。
色と形以外に大きな違いがあります。
それは上は右巻き、下は左巻き、ということ。
???ですか?私もそうでした。
こうして置いてみて、開口部が右なら右巻き、左なら左巻きです。
言われてみたら簡単。
で、この左巻きのカタツムリはそこら中にいるわけではないそうです。
日本のほとんどの地域には右巻きしかいません。
左巻きのカタツムリがいるのは八重山諸島近辺ぐらいとか。
どうしてそうなったか?
それはここに、カタツムリを主食とするイワサキセダカヘビがいるからだそうです。
そのヘビは右巻きのカタツムリを食べるので、
ヘビに食べられないように左巻きに進化したカタツムリが生まれたそうです。
この本「右利きのヘビ仮説」を読んで知りました。
石垣島と西表島でフィールド調査をされた研究者さんが
この学説を証明するまでの経緯をおもしろくわかりやすく書いた物で
おもしろくて一気に読んでしまいました。
小学生の時から数年おきにカタツムリ飼育をしていた私です。
こんなわくわくする世界が、自分の家の周辺にあるとは!
向かって左の大きい(直径4cmほど)のはイッシキマイマイ、
珍しい左巻きのはクロイワヒダリマキマイマイ
画像の左巻きのは空じゃなくて、生きてます。
雨続きの朝、うちの庭にいました。
幸い?くだんのヘビは目撃したことがありません。
この本にはカタツムリの写真だけでなく、ヘビの写真も盛り沢山です。
旅した石垣や西表の話も盛り沢山。
西表島の知人の写真も出てきてびっくり。
身近で地味なカタツムリにも、知れば興味の尽きない秘密があるんですね。
こういう話が好きな方には、この本は断然お薦めです。
この本が出版された後、更に興味深い事実も発見されました。
イワサキセダカヘビにムシャムシャ食べられる右巻きイッシキマイマイは
身を守るために、トカゲのようにしっぽを切って逃げる技を身につけたそうです。
深いぞ!カタツムリ!!
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コメント
かたつむり好きです
埼玉はこれから彼らが活動します 今年も楽しみです
投稿: hahaha | 2014/05/14 21:45
へぇへぇへぇ~~~~~
サザエとか巻貝でも同様の事があるんですかね?
投稿: 梅さん | 2014/05/15 07:26
へー!!
かたつむりが、右まきなんて、気が付きませんでした。雨上がりなんで、ちょっと、見てきます。
その本、面白そうですね。アマゾンで検索しようかな。
投稿: エルママ | 2014/05/15 10:46
>hahahaさん
コメントうれしいです。
石垣では雨さえ降れば1年中活動しまくってますが、
そちらではこれからがよく目にする季節ですね。
巻き方もチェックしてみてくださいね。
>梅さん
大昔に突然変異から自然淘汰されて、新しい種になったそうです。
巻き貝にも種によって、きっと右巻き・左巻きがあるんじゃないでしょうか。
>エルママさん
ぜひ読んで見てください。読みやすくておもしろいです。
ちょっと気がまぎれるかもです・・・
投稿: 藍mi-goro | 2014/05/15 15:20
アフリカマイマイに駆逐されませんように。イッシキマイマイが尻尾を切って逃げる??どうやって逃げるのか、逃げ切れるのか!どうやって再生するのか!(ヤモリの尻尾は再生したものは中に骨がちゃっと入ってないから分かるんだぞ~)謎の虫穴からは何が出てきたのかの続報も待ってます。
投稿: cuora | 2014/05/15 19:54
>cuoraさん
この話題にがっぷり食いついていただけると思ってましたよ
うちの辺りには、まだアフリカマイマイは見当たりません。
イッシキマイマイの自切は上のリンク先をご覧ください。詳しく書いてあります。
謎の穴は相変わらず謎です。
投稿: 藍mi-goro | 2014/05/15 20:46