中村勘三郎さん
朝起きるなり、十八代目中村勘三郎さんが亡くなられたことを知った。
57才。
歌舞伎という世界では、まだまだこれから!と言われる年。
残念すぎて残念すぎて、
ここで倒れることに、ご本人がどれほど無念だったかと思うと
悲しいと言うより衝撃を受けた。
勘九郎さんの襲名披露の真っ最中でもある。
どれほどどれほど心残りだったろう。
私はどちらかと言えばという程度の歌舞伎ファンで、
歌舞伎通でもないし、「勘三郎丈」などと言うのも口幅ったい。
かねてから歌舞伎役者がどれほど過酷な仕事かと思っていた。
毎月のように25日ぐらい、休日無しで昼夜2回公演。
しかも演目が違う。
毎日3−4の役を演じるのだ。
舞台公演中にTV出演があれば、深夜か早朝に撮る。
ようやく公演がすめば、残り5日は休みではなく、翌月の公演の練習。
そしてまた同じ公演生活の始まり。
松竹はブラック企業じゃないのか??
しかし、当の役者さん達が文句を言わないのだからしょうがない。
その最たるのが勘三郎さんで、自分で芝居小屋を建ててまで、休みなく芝居を打ち続けた。
芝居が好きで好きでしょうがない人だったんだと思う。
十八代目襲名披露公演が発表された時
私は「こりゃ見なくちゃ!!」と思い込んだ。
襲名披露に野田秀樹脚本演出作品が入っていた。
それはどんな作品なんだろう、と見たかった。
チケット売り出し日に、松竹サイトの会員登録もして、発売開始前から待ってのに、チケットは即完売で買えなかった。
その他の用事も作って、東京行きを決めたのに。
しかし、天は我を見放さず、出発数日前に、
よくある「行けなくなったのでチケット売ります」で、
ちょうどいい日の、見たかった夜の部をゲット!!
人生初(そしておそらく最後)の歌舞伎座での公演鑑賞。
サービス精神の固まりのような彼の芝居を生で堪能できて
本当に楽しかった。
7年前だ。
自分としては7年も前だけど、勘三郎さんにとってはたったの7年に違いない。
残念だ。
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