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2011/09/08

苦節10年

最近、気温は相変わらず30度越え、夜も温度計はいつも29度はあるけど
北風が吹いて、朝夕は少し涼しく感じます。
みなみとの散歩も、あわてて8時前に行かないで、
ご飯を食べてから、ゆっくり車で海へ。
09081 みんなで行くと、けっこういっしょに小走りしたり、棒をかじったり
せわしなく動くけれど、ひとりだと、ゆっくりしている。
私からそんなに離れないで、こちらを見ながら少し前を行く。

09082 涼しくなったな、と思うのは、みなみが一番に海に入らないこと。
しばらくビーチを歩いてから、おもむろに水に入る。
09085 何をさがすわけでもなく、ゆっくり歩いて出てくる。

それから砂浜のカニ堀り。
09083 これもそんなに激しくは掘らない。
お楽しみ程度。

以前はこのビーチの一番奥まで行って戻ってきてたけど
それをすると往復2km近くになってしまうから、
途中で「みなみ、そろそろ戻ろう」と声をかけると
ちょっと不服そうな顔をしてから、おとなしく戻ってくる。

そして、ふと横を見ると
09084 隣をとことこ歩いている!

数少ない観光客の人達のいるポイントの百メートルぐらい前で
「ほら、繋ぐんでしょ」と自ら立ち止まり、私にリードを繋がせる。

きちんと躾けられたお利口さんな子の飼い主さんから見たら
「それがどうした?」だと思いますが
みなみと暮らし始めて10年。
こんな穏やかな散歩が海でできるなんて・・・夢みたい。

  

みなみを飼い始めてから、毎日のようにここまで歩いてきました。
往復4kmぐらい。おたがい若かった。
近所の犬達が、みんなここで散歩してた。
そしてビーチで放すと
よその犬を見つければ、猛虎のごとく突撃し、時にケンカ
飛ぶ鳥を見れば、捕まえようとビーチを東へ西へ走り回り
帰りたくても帰ってこない・・・
呼べど叫べど帰ってこない・・・

びりははに「みなみは『おいで』って呼ぶと反対に走ってくよね」と笑われ
呼び戻しのできない犬を放しているバカ飼い主の烙印。

家では、とってもお利口なのに
ビーチに行くと、なんでこんなに言う事聞かないんだろう、と悲しくて
様々なしつけ本を読んで、人に話も聞いて実践してみるも効き目なく
やがて「みなみはみなみだから、もういいよ」と
バカ飼い主らしくあきらめ。
トラブルのありそうなビーチはなるべく避けて
他の犬の来ないビーチ、広すぎないビーチを捜してビーチジプシー。

苦節10年。
もちろんその間にも、たまにこのビーチにも来てますけど。
注意しながら、用心しながら、他の犬がいないであろう時間に。
でも、今日おとなしく隣を歩いているみなみを見て、
突然感慨にふけってしまったわけです。

だって、この10年間に
私がみなみを立派に躾けた成果でもなんでもなく
単に、みなみが年を取ったための変化。

だからうれしいというより、寂しいというか、
「もののあわれ」ってのですか。
時の流れをまざまざと感じさせられました。

09086 みなみが大好きなこのビーチ。
静かにゆっくり歩いていこう。
みなみが好きなように。
私は見てるよ。
だから拾い食いするなよ(まだ時々やりそうになる)。





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コメント

これぞ、連れ添った老犬の魅力!

投稿: ぽん母 | 2011/09/08 22:38

>ぽん母さん
まことにその通り!もうあ・うんの呼吸ですよ。

投稿: 藍mi-goro | 2011/09/09 20:42

この記事へのコメントは終了しました。

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