次女ナツの場合
次女のナツが我が家の子になったのは、2004年3月23日。
その日、新しい家の建築現場に、みなみと大工さん達へのおやつを持っていった。
そうしたらそこに1匹の黒犬がへたりこんでいた。
『エエ!?あれっ?」思わず横のみなみを見てしまった。みなみが2匹?
瘠せた体も3年前の「みなみ」とあまりにそっくりだったから。
混乱した頭で、「ついてこい」と言ってしまった。
捨てられた犬(野良犬)は呼んでこないこも多い。それで彼らの運命が決まることもある。
その犬はよたよたとついてきた。おなかがすきすぎて、足腰がふらふらだった。
そしてそのままナツはうちにいることになった。
外見がみなみにそっくりだから、中身も似ているだろうと思ったらこれが大間違い。
すでに成犬だったナツの頭には「食べる」ことしかなかった。
まったく無表情で感情も自我もないようなまるで空っぽの目。
いつも下を見て、足下をうろうろするだけだった。
身体だけは大きくても、生後2-3ヶ月の知能で発育が止まっているような感じ。
正直困ってしまった。
でもある日海へ散歩に行って、棒を投げてみたら、何かがナツの中で目覚めた。
生まれて初めて食べるより楽しいことを知った。ナツの天職は棒取りだった。
それからナツは言葉を覚えはじめ、感情が芽生え、下ばかり見ていたナツが私達を見上げて何かを伝えようとするようになった。
遅々としたものではあったが、ナツは徐々に言葉やお行儀を覚えていった。
今は、遊んでいる時のナツを撮ると笑顔ばかり。
神経質なみなみとは正反対の大ざっぱな性格。
人間と同じように、犬も1匹1匹個性がある。
棒取り時は真剣・集中・気合いが入りまくりだが、それ以外はのほほ〜ん。
しかし、よその犬には厳しい、というか危ない。
売られたケンカはもれなく買ってしまうので危ない。
それ以外はほとんど問題ないんだけど。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント